ブログ | ご遺骨の粉骨・洗骨業者
◆粉骨業者の失敗しない選び方
散骨をする際やご遺骨の量(かさ)を減らしたい、ご遺骨をペンダントなどに納めて、手元で供養したい。
このような場合に、ご遺骨は細かく砕いてパウダー状にする必要があります。これを粉骨といいますが、自分で粉骨するか、もしくは業者に頼んで粉骨をしてもらいます。
自分で行うことは違法ではありませんが、精神的な負担が大きいため、専門の業者に依頼した方が良いでしょう。
しかし大事な故人のご遺骨ですから、どのような業者に依頼するのか、よく検討していただきたいのです。
丁寧に扱うことはもちろんのこと、衛生環境の整った施設で粉骨してくれる、信頼できる業者に依頼したいものです。
そこで今回は、粉骨を依頼するときにどのようにして業者を選べば良いのか、業者の選び方のポイントについてお話ししましょう。
Contents
粉骨業者の許可・届出は必要ありません
まず粉骨という仕事に関しては、届出や許可はいりません。特に法律による規制がありませんので、誰でもできる仕事です。
しかし、誰でもできるというのは「行政による許可がなくても開業できる」という意味であり、大切なご遺骨を扱う以上、粉骨の方法などについて専門的な知識を持っていて当たり前だと考えます。
火葬をしたあとのご遺骨には、六価クロム等、人体に害のある成分が含まれていますから、無害にした状態で粉骨を行う必要があります。
そのための専用の機器などを備えた業者でなければ安心して作業をすることができませんし、許可が必要でなくともそれなりの設備を整えて万全の体制で粉骨作業を行なっていることがわかる業者に任せたいものです。
あわせて、開業してどのくらいの期間が経っているのか、どのくらいの粉骨を取り扱ってきたのかなど、実績も知りたいところです。
インターネットで粉骨業者を探す場合の9つのポイント
それでは具体的に、業者を選ぶ時のポイントについて見てみましょう。
粉骨は一度行ったら終わりです。やり直しはきかないので、一つ一つチェックして納得の行く業者を選ぶようにしてください。
1.特商法についての記載があるか
特商法とは「特定商取引法」といい、インターネットによりサービスを販売する場合には通信販売にあたりますので、事業者名や連絡先を明示する義務があります。
事業所の住所や電話番号など連絡先がホームページにきちんと書いてあるかどうか、必ず確認をしてください。
2.料金が明確であること
粉骨を依頼するには料金が明確になっていることもとても大切です。
一般的には骨壷の大きさによって料金が違います。5~7寸サイズの粉骨料金を目安として見てみてください。
「粉骨¥○○~」というように、最低の金額しか表示されていないような業者ですと、後から追加料金を請求される場合があるので注意が必要です。
また、粉骨する以外の工程が必要となり、その分の料金がかかることもございます。例えば、一度でも埋葬されていたご遺骨であれば、洗骨した上で乾燥させる必要がありますので、その分の料金もかかるのです。
手作業で行うか、機械で粉骨するかによっても料金が違いますので、どのような工程に対してどのような料金がかかるのかということが明確に書いてある業者を選ぶようにしてください。
3.安すぎる粉骨業者には注意
粉骨の作業にはそれなりに時間がかかるものです。ご遺骨の量にもよりますが、1時間~1時間半ほどかかるのが普通です。
また、粉骨をした後は使用した機材を隅々まで洗浄し、次に粉骨するご遺骨と混ざらないようにしなければなりません。
そういった時間を入れますと、一体につき2時間以上はかかることになりますので、1日にそれほどたくさんの粉骨はできないのが普通です。
安い業者の中には適当に掃除機で掃除をして次のご遺骨の作業に入るようなところもあります。
一体ずつ丁寧に心を込めて作業している業者であれば、そんなに格安ではないと思っておいた方が良いでしょう。
ずいぶん安いなと感じたら、骨壷のサイズも確認してみてください。一番小さなサイズの骨壷の料金しか書いていないのかもしれません。
4.実店舗はあるか
粉骨業者として実店舗を構えているかどうかも大事なポイントです。
中には、立地の良いところに住所だけ構えて、実は店舗がないという業者もあるのです。
どこで作業をしているかわからないような業者に、大事なご遺骨は預けられませんよね。
実店舗をしっかりと構えており、どのようなところで粉骨作業をしているのかがはっきりとわかる業者に依頼するようにしてください。
5.設備と機材をきちんと揃えているか
粉骨をする作業場はどのようになっているか、というところも知りたいところです。
中にはマンションの一室のようなところで作業をしている業者もあります。万が一にでも大事なご遺骨と他のものが混ざるようなことがあってはなりませんし、清潔な環境の中で作業をすべきです。
粉骨は最後にお見送りする前の大事な工程ですから、どのような機材で、どのような作業を行なっているのかが、きちんとわかる業者でないと困ります。
6.立ち会いが可能かどうか
もし粉骨に立ち会いたいという希望を伝えて、断られるようならその業者は考え直した方が良いでしょう。
郵送のみしか受け付けていないという業者は、ご遺族に見せられない場所もしくは方法で粉骨をしているということではないでしょうか。
粉骨は時間のかかる作業ですし、立会は事前の予約も必要となりますが、立ち会いができるということはきちんとした事務所・店舗を構えていて、人が来ても作業の工程を見せることができる、ということです。
実際に立ち会うかどうかは別として、郵送のみの受付ではなく、持ち込みや立ち会いも可能ですと表記されている業者の方が安心です。
7.粉骨専門の業者か
粉骨を行なっている業者には色々なタイプがあります。
・粉骨を専門に行なっている業者
・散骨が前提の粉骨業者
・石材店が副業でしている業者
粉骨をするならやはり粉骨を専門に行なっている業者を選びましょう。
散骨がメインで散骨のついでに粉骨をするとなると、粉骨料金が割高になっていることもあります。
また、粉骨に関する説明がほとんどなされておらず、どのようにして粉骨作業をしているのかがわからない業者も多いものです。
散骨と粉骨を一緒に行なっていることがいけないのではなく、粉骨業者としての専門性を持っているかどうかをきちんと見極める必要があるということです。
8.電話をして対応を確認すること
ホームページには電話番号が記載されているはずですので、ぜひ電話をかけて、直接問い合わせをしてみてください。
スタッフの対応や説明ぶりを聞くとともに、わからないことがあればどんなに小さなことでも構いませんのでどんどん質問をしてください。
粉骨は初めてというご遺族の方がほとんどですから、不安に思うこともたくさんあるはずです。
どのような質問に対しても真摯に、丁寧に答えてくれるかどうかも信頼できる業者であると判断するための大事なポイントです。
9.親身になって相談に乗ってくれるか
粉骨をする目的は人によって違います。散骨をしたい方もいれば、墓じまいをして自宅供養をしたいという方もいらっしゃいます。
その両方をしたいという方もいるでしょう。
粉骨した後の保管方法など相談したいこともたくさんあると思いますが、そのような相談にも親身になって話を聞いてくれる業者であることを確認しましょう。
急がずじっくりと業者選びをしてください
ネットの情報だけだと判断するのが難しいこともあります。しかし粉骨は大事な故人のご遺骨を扱う作業ですから、決して値段だけでは選ばないことです。
今回ご紹介した9つのポイントを参考にして、ホームページの情報を比較してみてくださいね。
電話をしてみたり、場合によっては実際に店舗を見に行ってみたり、時間をかけてでもここなら任せても大丈夫だと思える、納得の行く業者を選んでください。
この記事の監修者
天井 十秋
大阪・東京を始め、全国で「粉骨」や「散骨」など葬送事業を10年間以上携わっている天井十秋です。
ご遺骨の専門家として多くの故人様の旅立ちをサポートさせていただいております。
ご遺族様や故人様の想いに寄り添った、丁寧な対応と粉骨をお約束いたします。
ご供養のことでお悩みがございましたら、是非お気軽にご相談ください。