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位牌を作らないとどうなるのか?位牌が必要な理由と費用の相場

大切な方がお亡くなりになった時、お墓と同時に必ず位牌も準備しなくてはならないのか、疑問に思っていませんか?

 

そもそもの位牌の役割もよくわからないという方も多いので、位牌の意味や費用の相場なども合わせて、なぜ位牌が必要なのか解説します。

 

また、位牌の処分の方法についても合わせてお話しします。最後までお読みいただければ位牌についての正しい知識が身に付きます。

 

供養するために位牌が必要な理由

位牌を作らないとどうなるのか?位牌が必要な理由と費用の相場

仏教では位牌が必要ですが、なぜ必要なのかその理由について詳しく解説します。

 

位牌は魂が戻ってくる場所だから必要

 

仏教では、位牌は魂が戻ってくる場所とされていますので、位牌がないと故人様がどこへ戻って来ればいいのかわからなくなってしまいます。

 

また、故人様の魂が安らぐ場所がないと、仏壇で家族が手を合わせたとしても、その気持ちが故人様に届きません。

 

供養をするためには、故人様の魂がとどまる場所であり、供養をする気持ちを届ける場所として、位牌が必要となるのです。

 

ですので、故人様や弔うご家族が仏教徒の場合は、必ず位牌を用意してください。

 

故人様を身近に感じるため

 

魂の宿った位牌がすぐ近くにあれば、故人様の存在をいつも感じることができますし、供養する気持ちを忘れることもないでしょう。

 

故人様とのつながりを忘れないようにするためにも、身近に位牌があると安心です。

 

位牌はなくても供養はできる?位牌を作らないとどうなるか

 

仏教で供養をするには基本的に位牌が必要ですが、位牌がないとどうなるのでしょうか?

 

仏教の考え方では、位牌は故人様の魂が戻ってくる場所だとされています。

 

ですので、位牌がないと、家族が手を合わせておりんを鳴らし、故人様の魂を呼んだとしても、依代がないため魂が降りてくることができません。つまり、位牌がないと供養ができなくなってしまうのです。

 

仏教式のお葬式が多い日本では古くから浸透している考え方であり、故人様の魂が宿る大切な場所としての役割があるため、祈りを捧げる対象として位牌は必要であるとされています。

 

仏教の寺院にお願いして供養をする場合は、位牌を必ず用意しましょう。

 

位牌を作らない人も増えている

 

仏教式のお葬式や供養をするなら位牌は必須ですが、宗派によっては位牌が不要な場合もあります。

 

たとえば浄土真宗では、亡くなるとすぐに成仏するという考え方があり、「南無阿弥陀」と唱えることで極楽浄土へ行けるため、供養も魂が宿る位牌も必要ないとされています。

 

また、無宗教の場合は位牌を作らなくても構いません。仏教徒でないなら、無理に位牌を作る必要はなく、それぞれ好きな方法で故人様への思いを形にしていけば良いでしょう。

 

成仏する、供養するという考え方自体が仏教のものであるため、故人様を偲ぶためのものとしての位牌は必ずしも必要ではないということです。

 

生活が洋式になり、現代の住宅に仏壇や位牌が合わないという理由で作らない人もいますので、手を合わせて故人様を偲ぶ場所があれば必ずしも位牌がなくても大丈夫です。

 

永代供養でも位牌を作ることは可能

 

永代供養とは、お墓参りできないご家族に代わって、寺院や霊園がお墓を管理し、供養をしてくれることをいいます。

 

お寺が供養してくださいますので、あえて位牌を作る必要はありません。必需品ではないため、作らなくても良いものです。

 

とはいえ、永代供養をしているからといって、ご家族が供養できないわけではありませんので、位牌を作ってご自宅で手を合わせることももちろん可能です。大切なのは故人様を思う気持ちです。

 

位牌についての基礎知識をおさらい

位牌についての基礎知識をおさらい

ここで、位牌とはそもそもどういうものか、改めておさらいしておきましょう。

 

位牌とは戒名などが刻まれた木製の札のこと

 

位牌には、戒名、没年月日、享年などが刻まれており、基本的には1つの位牌に1人の戒名を記します。戒名とは宗派によって付け方が異なりますが、仏様の弟子としての名前であることは共通しています。

 

中には、夫婦2人の戒名を記した位牌もあります。

 

通常、生前の名前である俗名は裏側の中央に記しますが、戒名を持っていない場合には表側の中央に記載します。最近は戒名を持たずに俗名で位牌を作る方も増えています。

 

墓石と同じような意味を持っていますので、ご自宅で位牌にお供物をすることで、墓前で故人様に手を合わせているのと同じように感謝の気持ちをお伝えすることができるものです。

 

白木位牌と本位牌がある

 

白木位牌とは、亡くなってすぐに用意する位牌のことです。仮の位牌で、四十九日法要まで使用します。

 

本位牌は四十九日の法要が終わってから使用するものです。

 

本位牌は注文してから出来上がりまで1~2週間かかりますので、四十九日の法要にあわせるならば早めに準備をしておきたいところです。

 

寺位牌

 

寺位牌とは、読んで字の如く、お寺に安置する位牌のことです。自宅に位牌を安置できない方や永代供養をお望みの方は、寺位牌をお寺に安置して供養してもらいます。

 

なお、中には本位牌を寺位牌として持ち込むことができるお寺もあります。永代供養をお願いする際に位牌を持ち込みたい方は、対応してもらえるか聞いてみましょう。

 

板位牌と繰り出し位牌

 

通常の位牌は1人につき1つ、土台に板札が付いた形をしています。初めて作る場合や、ご先祖さまの位牌の数が少ない場合には、通常の板位牌で十分です。

 

ご先祖さまの位牌が多く、一つにまとめたい場合は繰り出し位牌という方法もあります。

 

回出位牌とも呼ばれ、板札を複数入れることができます。ご命日の順番に重ねておき、命日を迎えた位牌を表に出せるようになっています。

 

位牌がない場合の供養の方法

位牌がない場合の供養の方法

大切なのは故人様を思う気持ちですので、位牌がなくても供養はできます。ここでは位牌なしで供養する方法について説明します

 

手元供養

 

手元供養とはその名の通り、ご遺骨をお墓に埋葬せずに、ご自宅で供養する方法です。

 

特に決まった形式はなく、思い思いの方法で供養をしていただけます。

 

そのままのご遺骨ですと骨壷がかなり大きくなってしまうため、粉骨をして容量を減らすことをおすすめします。1/3~1/4ほどになりますので、場所を取らずに済みます。

 

飾っておいても圧迫感のないおしゃれな骨壷もありますし、写真たてにもなるオブジェ型の置物にご遺骨を納めることもできます。

 

また、ペンダントやブレスレットなどのアクセサリーに粉骨したご遺骨を入れて、いつも身につけて供養するという方法もあります。

 

なお、遺骨を埋葬する場所は法令で決められていますので、勝手に自宅の庭などに埋めることはできません。

 

ご遺骨をお仏壇に安置したり、粉骨してアクセサリーに加工したりするのはまったく問題ありませんが、埋めることだけはしないように気をつけてください。

 

位牌の代わりにモニュメントを作成する

 

洋風のモニュメントなら、現代のリビングにもマッチしますので、置く場所を選びません。

 

たとえば故人様が好きだった言葉、故人様へ送りたい感謝の気持ちなどをモニュメントに刻み、飾ります。

 

いつでも手を合わせることができるうえに、見た目にも美しいモニュメントは、家族みんなで故人様を偲ぶのに最適です。

 

法名軸をかける

 

法名軸とは、法名と没年月日などが記された掛け軸のことで、浄土真宗で使用するものです。

 

他宗波でいう位牌のような意味合いのあるものです。仏壇の内側にかけておき、四十九日の法要などの節目の法要には、仏壇の前面に出します。

 

過去帳に記す

 

過去帳とはご先祖さまの情報が記されている帳面のことで、「鬼籍(きせき)」「点鬼簿(てんきぼ)」とも呼ばれています。

 

故人様の戒名(法名)、没年月日などが記されており、家族の系譜がわかるものです。

 

ご先祖さまの例にならって記しておくことで故人様を偲び、供養の代わりとします。

 

本位牌が必要な場合に購入できる場所

本位牌が必要な場合に購入できる場所

やはり位牌が必要であるとなった場合、どこで購入すれば良いのでしょうか?以前は仏具屋で購入するのが一般的でしたが、最近はさまざまな場所で購入できます。

 

仏壇仏具店

 

仏壇仏具店は、位牌を購入する場所として最も一般的な場所です。店舗に足を運べば、実物を見ながら選ぶことができますので、お仏壇においた時のイメージもしやすいでしょう。

 

仏事コーディネーターがいる仏具店なら、位牌の作り方などについても適切なアドバイスをもらえます。

 

葬儀業者

 

葬儀の手配とともに、お墓や仏具の手配などを一手に引き受けてくれる葬儀業者も増えてきました。

 

お葬式の手配だけでも初めてのことですと戸惑うことも多いでしょう。その他に別の業者にあれこれと依頼するのは大変なことです。

 

仏具も合わせて手配してくれる葬儀業者を選べば、手続きの負担を少なくすることができます。

 

ネット通販

 

ネット通販は実物を手にとって見ることはできないものの、デザインや価格のバリエーションが非常に豊富なので、好みのデザインの位牌を見つけたいと思っている方におすすめです。

 

接客などの手間がない分、手頃な価格帯の位牌も多く、費用を抑えたい方にもおすすめの購入先です。

 

安価なものは原産国に注意

 

価格が安いものが必ずしも良くないものではないですが、原産国には注意してください。

 

同じように見えても、安価な中国産の位牌は、時間の経過とともに劣化する恐れがあります。

 

  • 位牌が反ってきたり歪んできたりする
  • 漆が浮き上がってくる
  • 金箔が変色する

などの変化が見られることがあります。

 

長く保管するものですので、高品質な位牌を作りたいなら国産の材料を使ったものが安心です。

 

位牌を準備する前に知っておくと便利なこと

位牌を準備する前に知っておくと便利なこと

位牌の作成を依頼するには、入れる文字など確認すべきことがいくつかあります。以下のことを知っておくと良いでしょう。

 

位牌は1人に1つが基本

 

位牌は、故人様おひとりにつき1つが基本です。喪主を務めた人、お墓の継承者がお祀りするのが一般的です。

 

ただし、地域の風習によっては「位牌わけ」といって、子供の数だけ位牌を作ることもあります。

 

位牌は、多く作りすぎても勝手に捨てることもできないものですから、数については家族でよく話し合い、慎重に決めたほうが良いでしょう。

 

位牌に刻む文字

 

位牌には戒名や没年月日、享年、俗名などを記しますので、刻む内容をあらかじめ紙に書いておくと依頼しやすいです。

 

位牌を先に購入して、後から文字入れを依頼することも可能ですが、それですと時間がかかってしまいます。購入と同時に依頼した方が手元に早く届きます。

 

機械彫りと手彫り

 

文字を彫る際の方法として、機械彫りと職人がひとつひとつ手で彫る手彫りがあります。

 

手彫りの方が丁寧に感じますが、職人の腕によって出来栄えが変わってきますので、必ずしも満足いくものに仕上がるとは限りません。

 

その点、機械彫りは出来上がりが均一で、あまり差がありません。現在はほとんど機械彫りで作られています。

 

位牌は仏壇にお祀りする

 

位牌は故人様の魂が宿っているものですから、ご本尊とともに仏壇にお祀りします。

 

仏壇の上段には御本尊が置かれていますので、位牌は2段目におきましょう。位牌が複数ある場合は、向かって右側から古い順に並べます。

 

注意したい位牌の大きさ

 

位牌にはさまざまな大きさがありますが、大きければ良いというものではありません。ご本尊の大きさを超えないものという目安があります。

 

お仏壇にある仏像や掛け軸など信仰の対象としているものの大きさと比較して、それよりも大きくならないようにしてください。

 

また、すでにご先祖さまの位牌がある場合は、その位牌を超えない大きさであることが望ましいとされています。少し小さめの位牌にすると良いでしょう。

 

位牌を購入する前に、仏壇の大きさ、古い位牌の数などを確認しておき、仏壇に入る大きさにするとともに、他の位牌とのバランスなども考慮して大きさを決めてください。

 

位牌の費用の相場

位牌の費用の相場

位牌の費用は、その形や加工法によってかなり幅があります。

 

  • 唐木位牌:黒檀や紫檀などの無垢材から作られた位牌。2万円~5万円程度。
  • 塗位牌:漆で塗られた位牌。合成漆なら1万円程度、本漆なら5万円~10万円。
  • モダン位牌:木製、天然石、クリスタルなど素材やデザインがさまざまで、4万円~10万円程度。

 

豪華な彫刻を施した位牌になると、30万円以上する場合もあります。

 

そのほか、入れる文字数によっても価格に幅がありますので、文字も含めた価格で比較するようにしてください。

 

位牌のお手入れ方法

 

位牌は故人様の魂が宿っている大切な場所です。ぞんざいに扱うことのないように、日頃から丁寧にお掃除することの立派な供養になります。

 

ほこりがたまらないように、毎日はたきで払い、もし表面に汚れがついていたら柔らかい布で拭き取りましょう。

 

素手で触ると指紋や手の脂がついてしまいますので、できれば手袋などをつけて触れるようにしてください。

 

濡れた布で拭いたり、洗剤を使用したりすると漆がはげてしまいます。拭くときは必ず乾いた布を使い、傷をつけないように優しく拭きましょう。

 

位牌を処分する方法

 

永代供養をすることにした時や引っ越し等で位牌を置く場所がなくなってしまった時などでも、位牌は魂が宿っているものですから、簡単に捨てることはできません。

 

どのように処分すれば良いか、その方法について解説します。

 

白木位牌を処分する場合

 

白木位牌は四十九日を過ぎれば不要となりますので、お寺で閉眼供養をした後、お焚き上げをしてもらいます。

 

閉眼供養とは、位牌やお墓、仏壇など魂が込められたものを、お経をあげることで「もの」に戻してもらう儀式のことです。抜き取られた魂は、本位牌へと移ります。

 

お焚き上げとは、お寺で供養していただいた後に焼却してもらう方法です。

 

本位牌を処分する場合

 

永代供養を選択したなら、位牌も一緒に永代供養してもらうことができます。一定期間、位牌堂に安置した後、永代供養することになるでしょう。

 

位牌堂の安置期間はお寺によってまちまちですが、一般的にはご遺骨の供養期間と同じ、三十三回忌が一つの目安です。

 

もうひとつ、閉眼供養をしていただいた後にお焚き上げをするという方法があります。

 

閉眼供養には3万円~5万円ほど、お焚き上げには1万円ほどのお布施をお渡しして、お願いすることになります。

 

まとめ

 

位牌は作らなくても良いのか、作らないとどうなるのか?ということについて解説しました。

 

仏教徒であれば、基本的に位牌が必要です。位牌は故人様の魂が宿る場所と考えられているため、仏壇に供えて手を合わせます。

 

ただし、永代供養する場合や無宗教の人は、位牌を作らなくても大丈夫です。また、浄土真宗はそもそも供養をするという考え方がないので位牌は必要ありません。

 

位牌を作らなくても、手元供養など故人様を偲ぶ方法はありますので、安心してください。

この記事の監修者

株式会社Aクルーズ代表「天井 十秋」

天井 十秋

大阪・東京を始め、全国で「粉骨」や「散骨」など葬送事業を10年間以上携わっている天井十秋です。
ご遺骨の専門家として多くの故人様の旅立ちをサポートさせていただいております。
ご遺族様や故人様の想いに寄り添った、丁寧な対応と粉骨をお約束いたします。
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