ブログ | ご遺骨の粉骨・洗骨業者
遺品はどうやって加工する?宝石などに加工して手元で供養する方法
ご遺骨を埋葬せずに自宅に置いておくことを手元供養といいますが、骨壷のまま置いておくのは抵抗を感じる、という人は少なくありません。
それなら、別の形に加工してみませんか?ご遺骨は、アクセサリーや宝石に加工することが可能です。形を変えれば保管も簡単になりますし、身に付けていつでも故人様を身近に感じることもできます。
そこで今回は、手元供養で保管もしやすい、遺骨の加工方法についてご紹介します。
Contents
遺骨を加工する事は法令違反に当たらない
「墓地、埋葬等に関する法律」(墓埋法)という法律があり、 ご遺骨は墓地や霊園など決められた場所に埋葬しなくてはなりません。
しかしこの法律は、埋葬する場所を定めているのであり、自宅供養を禁止するものではありません。 また、ご遺骨をアクセサリーや宝石に加工することも禁じていません。
ですので、ご遺骨を加工して身に付けたり、自宅で安置することは、法令違反にはなりませんので安心してください。
ご遺骨を加工して作れる手元供養品の種類
ご遺骨を加工して何が作れるのか、手許供養品の種類についてご紹介します。
ご遺骨をアクセサリーとして加工する
ひとつめは、アクセサリーとして加工する方法です。
- ペンダント
- ブレスレット
- イヤリング
- 指輪
- ピアス
などに加工できます。
ご遺骨を粉骨し、細かいパウダー状にしたものを、ペンダントトップや指輪のくぼみなどアクセサリーの一部に納めます。
チタンやステンレスなどの素材が使われており、ご遺骨が劣化する心配もありません。
費用は、使用する材料にもよりますが、数万円~10万円程度です。
ご遺骨を宝石に加工する
ご遺骨を、宝石そのものに加工する方法があります。身につけて、いつも故人様を身近に感じたい人におすすめの方法です。
- ダイヤモンド
- サファイア
- パール
などの宝石に加工します。
費用は10万円~50万円程度ですが、ダイヤモンドは100万円~300万円ほどすることもあります。青みがかったものや黄味がかったものなど、遺骨の色によって出来上がりの色が変わります。
パールは、養殖の真珠と同じように、アコヤ貝の中に核を入れて育てていきます。ご遺骨を含んだセラミック核からさまざまな形、色のパールが生み出されますが、核の色から、ブルーのパールが多くなっています。ダイヤモンドと違い、一度に複数個できるのも特徴です。
さらに、宝石に加工した後にアクセサリーを作成する場合は、その加工費がかかります。費用の相場は5万円~20万円程度です。
宝石そのものに加工するのはとても時間がかかり、数ヶ月~半年はかかるでしょう。ダイヤモンドは現在日本国内で加工をすることができないため、アメリカなど海外の工場に依頼することになります。依頼の混み具合にもよりますが、半年以上かかることもあります。
ご遺骨をプレートに加工する
ご遺骨を自宅に安置したいけれど、仏壇がないので骨壷以外の方法で飾りたいという方におすすめなのが、プレートに加工する方法です。
プレートに加工すると、ご遺骨という感じがしないので、リビングや寝室など飾る場所を選びません。
ご遺骨をパウダー状にし、金属の粒子を混ぜることによって合成ファインセラミックパウダーを作ります。
そのパウダーをプレートに加工した「エターナルプレート」を作成します。プレートには写真や名前を彫刻できるので、遺影がわりに飾ることも可能です。
費用は15万円~30万円程度です。
ご遺骨をオブジェに加工する
ご遺骨をオブジェにするという方法もあります。
オブジェにするには2つの方法があります。1つはご遺骨を粉骨し、オブジェに納める方法です。
もう1つは、ご遺骨を表そのものに加工する方法です。この方法はプレートと似ていますが、立体型など様々な形があるのが特徴です。
素材もいろいろあり、ガラスに加工することもできます。
費用は素材や形大きさによってかなり差があります。数万円からものによっては数十万円になるでしょう。
加工して余ったご遺骨の供養の方法
ご遺骨を何らかの形に加工する場合は、その前に粉骨をするのが一般的です。粉骨したご遺骨は、元の量の1/4から1/5に減らすことができますが、オブジェなどに加工しても余ることがあります。
その場合、ご遺骨をどのように供養すればよいのでしょうか。いくつか方法があります。
お墓に納骨する
すべてを手元で安定せず、残りのご遺骨はお墓に納骨するという方法があります。
新しくお墓を建てるとなると100万円から300万円ほどの費用がかかりますが、親戚の方がお参りする場所が欲しいという場合もありますし、納骨しないと成仏できないと考える方もいます。
加工して余ったご遺骨を納骨するというよりは、全て納骨してしまうのは寂しいので粉骨して一部手元に残したいと考える方が多いようです。
海洋散骨をする
ご遺骨が余った場合、お墓への納骨はせず、散骨をする方も増えています。
新しくお墓を建てるには多額の費用がかかりますし、お墓の管理を続けていくことが難しい方も増えているので、お墓を建てないという選択肢の1つに散骨があります。
散骨にはいくつか種類がありますが、一般的には海洋散骨を選択する人が多いです。
ただし、海ならどこでも散骨して良いわけではなく、自治体が条例によって散骨を禁止している場所もありますので、勝手にご遺骨を撒かないよう注意してください。散骨は専門業者に依頼して船をチャーターし、沖合まで出て行います。
費用はチャーターする船の大きさによって違ってきます。
- 小型~中型の船:20万円~30万円程度
- 大型の船:40万円~50万円程度
散骨業者に依頼して代理散骨をしてもらう場合は、5万円程度で済むでしょう。
永代供養墓に合祀する
お墓を建てることが難しい場合や、管理できない場合は、永代供養を合祀してもらうという方法があります。
永代供養とは、お寺や家族に代わって管理や供養をしてくれる方法です。費用は5万円から30万円程度です。
新しくお墓を建てるのと比べると費用を格段に抑えられますし、手を合わせてお参りする場所も確保できるので、永代供養を選択する人も増えています。
ご遺骨を加工して手元供養するメリット
ご遺骨を、本当に手元供養して良いのか、お墓に入れなくても良いのかと心配される方もいらっしゃると思います。
手元供養については、このようなメリットがあります。
いつでもお参りできる
お墓が遠いと、なかなかお参りにいけません。1年に1度、もしくはそれ以上間隔が空いてしまうこともあるでしょう。
一方、ご遺骨を加工して自宅で安置していれば、お墓参りに行かなくても、毎日手を合わせて故人様を偲ぶことができます。
故人様をいつでも身近に感じられる
プレートやオブジェクトに加工してリビングや寝室に置いておけば、いつでも故人様がそこにいらっしゃるような気持ちになれるでしょう。
より身近に感じたい人は、アクセサリーにして身につけるのもおすすめです。
管理費や維持費が発生しない
お墓を建てるには、多額の費用が必要となります。新しく建てるとすると、100万円~300万円ほどかかるでしょう。
加えて、毎年管理費や維持費がかかります。年間の管理費は5,000円~15,000円程度ですが、毎年のこととなると負担に感じる方もいると思います。
手元供養をすれば、最初にご遺骨を加工する費用がかかるだけで、その後の管理費や維持費がかかりません。
仏間・仏壇がなくても大丈夫
現代の住宅は仏間がないことがほとんどで、仏壇をおく場所もないでしょう。仏壇がないのに、骨壷のままですと置く場所に困ってしまいます。
ご遺骨を加工すれば、かなりコンパクトになりますし、骨壷のようにご遺骨をイメージさせることもありません。
その点、プレートやオブジェに加工したご遺骨は置く場所に困りません。加工しているので保管も楽ですし、さまざまなデザインのものがあるので、お部屋にマッチするデザインを選ぶことができるでしょう。
ご遺骨を加工するときに注意してほしいこと
ご遺骨を加工するのはさまざまなメリットがあるものの、いくつか注意してほしい点もあります。
家族や親戚とよく話し合う
ご遺骨をお墓に埋葬すべきと考えている方は、まだまだいらっしゃいます。きちんと納骨しなければ故人様が成仏できないと考えている方にとっては、ご遺骨を粉骨して加工するなど、とても理解できない行為です。
しかし、納骨しなければ成仏できないということはなく、自宅でもきちんと供養をして行くことができます。大切なのは故人様を思う気持ちです。ご遺骨を加工したとしても、心から故人様を偲ぶ気持ちがあれば、何の問題もないのです。
ただし、ご遺骨を粉骨や加工をしてしまうと、もとに戻すことができません。ですので、反対される方の気持ちも考慮して、加工をする前にきちんと話し合うことが大切です。
粉骨も加工も何の問題もないこと、自宅供養のメリットなどをお話しし、理解を求めましょう。
余ったご遺骨の行き先を考えておく
どのような形に加工するにしても、ご遺骨のすべてを使うことはありません。一部で十分なので、どうしても余ってしまいます。
お墓がある、もしくはこれからお墓を建てるという方は納骨すればよいのですが、それ以外の方は余ったご遺骨の行き先を考えておく必要があります。
- 永代供養墓を探す
- 散骨する
- 家族や親戚で分骨する
など、その後の供養の方法を考えておきましょう。
自分がいなくなったとの取り扱いについて決めておく
ご遺骨を手元供養している方が亡くなった場合、アクセサリーやオブジェをどうするのか、その取り扱いについても決めておく必要があります
亡くなった際に、一緒に埋葬するのか、それとも別のお墓に埋葬するのか、または誰かが供養を引き継ぐのか、行き先を決めておかないと残されたご家族が困ってしまいます。
まとめ
ご遺骨を加工して手元供養する方法はいろいろあります。アクセサリーにして身につける方法もありますし、オブジェやプレートにして飾っても良いでしょう。
ご遺骨を加工すれば手元供養を行いやすく、いつでも故人様を身近に感じることができます。
ただ、親族の中には快く思わない方もいらっしゃいますし、一度加工したら元に戻すことができません。
加工する方法について、事前に家族や親戚とよく話し合うことが大切です。
この記事の監修者
天井 十秋
大阪・東京を始め、全国で「粉骨」や「散骨」など葬送事業を10年間以上携わっている天井十秋です。
ご遺骨の専門家として多くの故人様の旅立ちをサポートさせていただいております。
ご遺族様や故人様の想いに寄り添った、丁寧な対応と粉骨をお約束いたします。
ご供養のことでお悩みがございましたら、是非お気軽にご相談ください。