ブログ | ご遺骨の粉骨・洗骨業者

◆粉骨は自分でできるの?方法やメリット、デメリットについて

散骨を行うためや、ご自宅で供養される場合に行う粉骨。粉骨は、自分でもできるのでしょうか。

粉骨に際して許可は不要ですので、どなたでもご自分の手で行うことができます。

ただし、粉骨作業には注意してほしい点もございます。メリットとデメリットについてお話ししますので、自分で行うか、専門業者に依頼するか、よく検討していただきたいと思います。

粉骨を自分で行うために必要な準備

粉骨は自分でもできますが、そのためにはいくつか道具を揃える必要があります。また、実際の作業に入る前にしなくてはならない準備もあります。

粉骨に必要な道具

粉骨をするには、ご遺骨を細かくするための道具が必要です。

  • すり鉢
  • 乳鉢
  • 木槌
  • 手袋

など。

素手で細かくしようとする方がいますが、2mm単位までのパウダー状にするのは難しいです。叩いたり、粉砕したりする道具を揃えましょう。

道具はレンタルすることもできます。非常に少ないですが、粉骨のための機械を貸し出ししている業者もありますので、お近くにいるかインターネット等で検索してみてください。

ご遺骨を骨壷から出す

道具の準備できたら、いよいよ粉骨の作業に入っていきます。

まず骨壷を開けて、ご遺骨を取り出しましょう。取り出す時には、傷のつきやすいプラスチックや木製のものより、ステンレスのバットなどに広げることをおすすめします。

素手で触るのも抵抗があると思いますので、ビニール製の手袋をはめておきましょう。軍手ですと、細かい粉末が手についてしまいますので、ビニール製の方が適しています。

ご遺骨を広げましたら、余分なもの入っていないかをよく観て、ご遺骨以外のものを丁寧に取り除きましょう。釘や銀歯などの金属が入っていることもあります。

粉骨の前にはご遺骨を乾燥させる

自宅で火葬後に骨壷のまま手元で供養していた場合には、そのまま粉骨作業に入れるのですが、もし墓じまいによってご遺骨を取り出した場合には、粉骨の前に乾燥という作業が必要になります。

水分を含んで湿気った状態ですと、粉砕してもペースト状になり、きれいなパウダー状にならないからです。

ご遺骨を乾燥させるには、自然乾燥の他に、乾燥剤を使うなどの方法があります。

自然乾燥(天日干し)

新聞紙やステンレス製のバットなどにご遺骨を広げた状態で、数日乾燥させます。

乾燥剤を使う

袋にご遺骨と乾燥剤を入れ、こまめに乾燥剤を交換して数日置きます。

ドライヤーなどを使う

時間がないときには、袋に入れたご遺骨にドライヤーの風を当てて乾かします。

水分がきちんと飛んでいないと、きれいに粉骨できないばかりか、あとあとカビが発生する原因にもなりますので、しっかりと乾燥させてください。

ご遺骨を細かくする方法

ご遺骨をきれいな状態で広げることができたら、いよいよ粉骨作業に入っていきます。

道具ごとに方法をご紹介します。

乳鉢を使って粉砕する

乳鉢にご遺骨を入れて、乳棒ですりつぶしていく方法です。一般的な乳鉢はそれほど大きくないため、何回かに分けて作業をしていきましょう。

一度に粉砕できないと時間はかかりますが、ものをすりつぶすのには適した道具ですので、きれいな細かいパウダー状にすることができるでしょう。

袋に入れてたたく

時間をかけずに細かくしたい方は、袋に入れて木槌などで叩くという方法があります。骨の尖った部分で袋を破らないように、何重にもして行う用意をしてください。

ただ、かなり力を入れて叩かないと細かくなりませんので、ご遺骨を強く叩くということにかなり抵抗感があるかもしれません。

乳鉢ほどきれいなパウダー状にはなりにくいものの、2mm以下にまで小さくできれば、散骨することは可能です。

すり鉢を使う

大きなすり鉢とすりこぎを使って粉骨する方法もあります。すり鉢は、大きなサイズのものがありますので、作業はやりやすいです。

ただ、すり鉢には溝がありますので、細かくなったご遺骨の粉末が、溝に入ってしまいます。細かくしながら、ハケなどを使って粉末をかき出す作業も必要です。

骨壷の中で細かくする

ご遺骨が入っていた骨壷よりも、ふた回りほど大きな骨壷を用意して、その中で粉砕するという方法もあります。

粉砕するには乳棒などを使い、骨壷に入れたまま上から叩いて細かくしていきます。

ただ、骨壷という性質上、それほど強い力を入れられないので、細かいパウダー状まで細かくすることが難しいです。

大まかに粉砕したら、乳鉢などを使ってさらに細かくしていくことをおすすめいたします。

フードプロセッサーなどを使う

フードプロセッサーなどの機械を使って粉砕する方法もあります。どのくらいの硬さものまで粉砕できるか、刃こぼれや故障しないように、事前に確認をしてから行うようにしてください。

最後は真空パックにする

粉骨ができたら、散骨する場合は水溶性の袋に納める、手元供養される場合は湿気が入らないように、真空パックにしておくことをおすすめします。

細かいパウダー状になっていますと、どんどん湿気を吸ってしまいますので、粉骨作業が終わったらすぐに袋に入れて、湿らないようにしてください。

粉骨を自分で行うメリット

粉骨を自分で行うメリットは、主に2つあります。

1.知らない人にやってもらうより安心

近くに信頼できる粉骨業者がいれば良いのですが、全く知らない業者に大切な遺骨を預けられない、と感じる人もいると思います。

適切な方法で作業をしてくれるのだろうか、万が一、取りちがえるようなことはないか、不安の種を数えだしたらきりがありません。

それなら自分でやってしまおう、と思う人がいても不思議はありません。自分の手で行うなら、そういった心配事も考えなくて済むからです。

2.お金がかからない

粉骨業者に依頼すれば、数万円の費用がかかりますが、自分で行えば新たに揃えた道具代くらいで、費用も大してかかりません。

粉骨を自分で行うデメリット

メリットがある一方で、デメリットもありますので、それを理解した上で、自分でやるかどうかを考えてみてください。

有害物質の心配がある

火葬をしたご遺骨は、わずかですが六価クロムという有害物質が含まれている場合があります。六価クロムは吸い込むと癌の原因になるともいわれています。全てに含まれているわけではないのですが、自宅で粉骨する場合には測定するすべがありません。

専門の業者に粉骨を依頼すれば、この六価クロムの量を測定し、基準値以上の量が含まれていたら、無害化する処理をしてから粉骨をしてくれます。

しかし自分で行う場合にはその作業ができません。自分で粉骨をする場合には、万が一にでも健康を害するようなことのないように、マスクと手袋をしっかりするなどの対策が必要です。

時間がかかる

専用の機械や、粉骨用の大きな乳鉢を使って業者が行う場合には、数時間もあれば十分です。しかし自分で行う場合には、不慣れなこともありますし、どのくらい時間がかかるかもわかりません。

粉骨という作業を何日もかけて行うのは、なかなか大変です。

完全なパウダー状にするのは難しい

専門家が行うように、サラサラのきれいなパウダー状にするのは、かなり難しいです。

上手く乾燥させることができなかったり、粉砕する力が足りなかったり、上手くいかずに、こんなはずじゃなかったと後悔する可能性もありす。

心理的な負担も大きい

一番大きなデメリットは、心理的な負担かもしれません。知らない人に触られたくはないという気持ちがありながら、自分の手で粉骨するのも辛いものです。

例えば、インドではヒンズー教の教徒は、遺骨に対する思い入れが少ないので、火葬した後のご遺骨を川に流します。日本人は遺骨にこだわりを持ち、思い入れが強い方が大半です。

たとえ肉体が滅びても、ご遺骨を非常に大切にしてきた歴史がありますから、そのご遺骨を自分の手で叩いたり、すりつぶしたりする行為は、心に大きなダメージを与えてしまう場合もあるのです。

できれば専門の業者に任せましょう

粉骨を自分で行うことは違法ではありませんし、きちんと乾燥させれば、時間はかかりますが、粉末状にすることは可能です。

しかし、心理的な負担を考えますと、できれば専門の業者に任せ、新たに生まれ変わったご遺骨と、対面された方が良いのではないでしょうか。

この記事の監修者

株式会社Aクルーズ代表「天井 十秋」

天井 十秋

大阪・東京を始め、全国で「粉骨」や「散骨」など葬送事業を10年間以上携わっている天井十秋です。
ご遺骨の専門家として多くの故人様の旅立ちをサポートさせていただいております。
ご遺族様や故人様の想いに寄り添った、丁寧な対応と粉骨をお約束いたします。
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