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メモリアルローンとは?お墓の費用が払えない時に使える便利なローン
メモリアルローンは、お葬式だけでなく、お墓を建てるときなどにも使えるローンです。ローンですのでもちろん審査はありますが、目的が明確になっていれば審査通過はそれほど難しくありません。
一般的なカードローンと比べると金利も低く、利用しやすいローンです。
今回はメモリアルローンとはどのような時に使えるのか、メリットやデメリットなどについて詳しく説明します。
Contents
メモリアルローンとは?
メモリアルローンとは、お通夜・お葬式の費用、お墓を建てる費用などに利用できる、使用目的を絞ったローンのことです。
メモリアルローンの取り扱い先
メモリアルローンは銀行などの金融機関やクレジットカードの運営や各種ローンの提供を行う信販会社などで取り扱っています。
寺院や石材店が提携していることが多いです。たとえば墓石の購入を検討している時に石材店からすすめられる、などのケースがあります。
寺院などが提携しているのは、銀行よりも信販会社であることが多いです。
メモリアルローンの対象となる費用
金融機関によって若干の違いはあるものの、主に以下の目的に利用できます。
- お通夜・お葬式
- お墓を建てる費用
- 墓じまいの費用
- 永代供養の費用
- 仏壇・仏具の購入
借りられる金額は審査によって変わりますが、数百万円の融資も受けられるローンなので、高額になりがちな墓石の購入などにも対応できます。
たとえば、千葉銀行の「ちばぎんメモリアルローン」を例にしますと、
- 墓地・墓石の購入
- 仏壇・仏具の購入、仏壇の修理費用
- 葬儀・法要
などの費用のほか、お盆・お彼岸にも利用できます。
借入金額は最大500万円で、WEB申し込みも可能となっています。金利は5.0%~5.4%と非常に低い金利です。
メモリアルローンのメリット
メモリアルローンを利用するメリットについて解説します。
審査が通りやすい
利用する目的が決まっているので、他のローンよりも審査が比較的通りやすいです。
早いところですと申し込んだ当日には結果がわかります。時間がかかっても数日、遅くとも1週間あれば結果がわかるでしょう。
金利が低い
一般的なカードローンですと、年利が14.0%~18.0%ほどになりますが、メモリアルローンは3.0%~5.0%前後と非常に低金利で借りられるのが大きなメリットです。
収入証明書が不要
通常、ローンを組む時は収入証明が必要になるケースが多いのですが、メモリアルローンでは収入証明書の提出は不要です。
購入金額等の証明に必要な書類などは寺院や霊園が発行してくれますので、自分で行う手続きはほとんどありません。
メモリアルローンのデメリット
金利が低くて利用しやすいメモリアルローンですが、デメリットもあります。
利用目的が限定されている
カードローンやフリーローンは、借りたお金を何に使うのも自由ですが、メモリアルローンは利用目的が限定されています。
借りた金額を好きに使えるわけではない点に注意が必要です。
墓地を購入した後に、法要の費用などにも使うつもりだったのに、その用途では使えなかったというケースもあります。
契約する前に、使い道を確認することが大切です。
手数料や利息で支払い総額が増える可能性がある
メモリアルローンは、借入金額が数百万円と高額になるケースが多いです。いくら金利が低いとはいえ、返済期間が長期になると、その分利息もかさみます。
思ったよりも返済金額が増えてしまうことも考えられます。
返済が滞った場合には遅延利息もつきますから、スムーズに返済できるよう、事前に返済計画を立てることが大切です。
ローンの審査に落ちる可能性がある
ローンには必ず審査があります。誰でも借りられるわけではないので、メモリアルローンをあてにしてお墓を建てるつもりだったのに、審査に通らなかったという場合も考えられます。
お葬式やお墓を建てるのにはどのくらいの費用がかかるのか
お墓の購入などには、多額の費用がかかります。昔よりもだいぶ安くなってきたとはいえ、墓地を新たに契約し、墓石を建てるとなると100万円~300万円ほどかかります。
お葬式の費用も、100万円~200万円が相場といわれていますので、合計すると200万円~500万円ほどの費用がかかることになります。
墓じまいをする場合も、単に墓石を撤去して墓地を更地に戻すだけなら50万円ほどで済むこともありますが、その後に改葬するとなると、やはり数百万円の費用がかかります。
メモリアルローンの利用の前に親族で話し合いを
お墓を建てるにしても、墓じまいをするにしても多額の費用がかかります。だからといって、ローンを利用することに抵抗を感じる人もいるでしょう。
高額になるお墓の費用を、お墓の継承者だけが負担する必要はありません。
昔は長男が家を継ぐことが当たり前で、同時にお墓の管理者にもなったため、長男一家が負担するのが一般的でした。
しかし今はそのような風習も薄れつつあります。特に都市部では、お墓自体いらないと考える人も増えてきていますから、費用のことだけでなく、お墓のあり方についても家族や親族と話し合うことが大切なのではないでしょうか。
もし、お墓を建てる、あるいは今のお墓をこのまま続けて管理していこうという話になれば、長男一家だけでなく、他の親戚にも費用を負担してもらうという方法もあります。
みんなで少しずつ費用を出しあえば、メモリアルローンを利用しなくても費用を賄えるのではないでしょうか。
メモリアルローンの審査に通らなかったらどうするか
メモリアルローンの審査は比較的柔軟で、収入証明書も不要であることから、落ちること少ないローンではあります。しかし、無担保・無保証人での貸付になるので、中には審査に落ちてしまう人もいます。
そういった場合はどうすればいいのか、メモリアルローンの審査に落ちた場合の対応についても考えておきましょう。
費用の安い公営の霊園を探す
一般的に寺院の墓地は高額であることが多く、管理費もかかるため、費用を抑えられる公営の霊園を探してみましょう。
都道府県や市町村が運営していますので、100万円~200万円と民間の寺院、霊園よりは安い費用でお墓を建てられます。
墓石の金額によってもかなり差がありますので、できるだけ費用を抑えられる墓石にすれば予算内でお墓を建てられるのではないでしょうか。
永代供養墓や納骨堂に納骨する
お墓を建てたいけれどどうしても費用が足りないという場合、墓地や墓石を購入する以外の選択肢も考えてみてください。
たとえば永代供養墓は、最初に一括して費用を支払うことで、後々の管理の手間もなく、一定期間、お寺や霊園に供養をお任せできる方法です。
合祀であることが多いため、数十万円の費用で済むでしょう。
納骨堂は、主に都市部にある屋内型の納骨施設です。ロッカー型、仏壇形などがありますが、こちらも墓石を建てるよりは費用がかからず、数十万円から100万円程度で済みます。
墓地や墓石にこだわらなければ、費用が少なくても供養できる方法はありますので、よく検討してみてください。
お墓を建てないという選択肢もあり
そもそも、お墓を建てないというという選択肢も考えてみましょう。
お墓を建てずに供養する方法としては、散骨や手元供養があります。
散骨をする
散骨は、自然にかえることができると近年人気が高まっている供養の方法です。いくつか方法がありますが、海にご遺骨を撒く海洋散骨が主流です。
海で散骨するには、浜辺で撒くことはできないため、船をチャーターして沖合まで出る必要があります。その費用が、高くても40万円~50万円程度です。業者に依頼して代理散骨をしてもらえば、5万円程度で済みます。
手元供養をする
ご遺骨は、必ず埋葬しなくてはならないという決まりはありません。埋葬する場所については法律で決められていますので墓地や霊園以外に埋葬することはできないものの、ご遺骨を自宅に置いておくことについては、問題ないのです。
ご遺骨を粉骨して量を少なくし、小さな骨壷に入れてお仏壇に安置してもよいですし、アクセサリーなどに加工して身につけている方もいらっしゃいます。
加工の方法によっても費用は違ってきますが、お墓を建てるほどの金額にはなりません。故人様をいつまでも身近に感じたいという人にも人気のある供養の方法です。
まとめ
メモリアルローンとは、お葬式や法要、墓地・墓石の購入などに利用できる、目的が決められたローンのことです。
銀行などの金融機関で取り扱っているほか、寺院や石材店が提携している信販会社などが提供しています。
メモリアルローンは目的が限定されていることがデメリットではありますが、金利が低く、審査も早いのが大きなメリットです。予算内で収まらない、費用が足りないというときはぜひ検討してみてください。
しかし、お墓の継承者だけが費用を負担する時代でもありません。親族とよく話し合い、みんなで負担し合うことも解決策の一つです。
また、どうしても費用が足りない、メモリアルローンの審査に通らなかった、という場合は、そもそもお墓を建てないという選択肢もありです。散骨や手元供養など、供養の方法は増えていますので、他の方法も検討してみてください。
この記事の監修者
天井 十秋
大阪・東京を始め、全国で「粉骨」や「散骨」など葬送事業を10年間以上携わっている天井十秋です。
ご遺骨の専門家として多くの故人様の旅立ちをサポートさせていただいております。
ご遺族様や故人様の想いに寄り添った、丁寧な対応と粉骨をお約束いたします。
ご供養のことでお悩みがございましたら、是非お気軽にご相談ください。