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お墓の種類は多様化している!宗教に縛られない自由な供養の方法
お墓の種類は時代や社会の変化とともに多様化しています。
かつては家墓(累代墓)が主流でしたが、近年ではライフスタイルや価値観の多様化により、個人墓や夫婦墓、樹木葬、納骨堂など、さまざまな供養方法が選ばれるようになっています。
加えて、散骨や手元供養といった墓石を必要としない新しい供養の形も増えてきました。
そこで今回は、伝統的なお墓から現代のニーズに応える形のお墓まで、多様なお墓の種類について詳しく解説します。
Contents
現代のお墓は多様化している
現代のお墓は、従来の石碑を立てた一般的なお墓だけでなく、多様な形態やスタイルへと変化しています。
この多様化は、宗教観の変化や人々の価値観の変化を反映しており、その背景にはいくつかの要因が考えられます。
- 少子化や核家族化が進み、従来のように親族で墓を守り続けることが難しくなったこと
- 都市への人口集中や多忙なライフスタイルにより、遠方のお墓を頻繁に訪れることが難しくなったこと
- 宗教に対する考え方が多様化していること
などがあげられるでしょう。
従来の仏教中心の墓ではなく、個人の価値観に合わせた供養を希望する人が増え、樹木葬や散骨など従来はなかった供養の方法を選ぶ人も増えています。
少子高齢化や核家族化といった社会の変化に対応するため、選択肢も広がってきました。この傾向は今後もますます強まっていくでしょう。
埋葬される人によるお墓の種類
先祖代々のお墓、夫婦で入るお墓など、埋葬される人による分類です。
家墓(いえはか)/累代墓(るいだいぼ)
家墓とは、代々の家系や一族が同じ墓に埋葬される形式の墓であり、累代墓とも呼ばれます。
日本の伝統的な墓のスタイルで、家族や親族が代々この墓に入ることを前提としています。
特に、家制度が強かった時代には、「家」全体が一つの単位として扱われ、先祖から受け継いだ墓を維持し、家の繁栄を祈る場としての役割が大きかったものです。
家墓は、江戸時代から続く家制度の中で、家系を重んじる文化が根付いており、長男が家督を継ぐことが一般的だった日本の伝統的な家族観に基づいています。
これまでは、長男が両親と共に墓を守り、代々受け継ぐのが一般的でした。しかし少子高齢化や核家族化に伴い、家墓を守ることが難しい家族が増えています。
管理の負担が軽減されるよう、墓じまいをする人も増えているものの、地方では依然として家墓が主流です。
両家墓(りょうけばか・りょうけぼ)
両家墓は、夫婦それぞれの実家(両家)が一つの墓を共有する形態の墓です。
従来、日本では夫婦が夫側の家墓に入ることが一般的でしたが、両家墓は夫と妻、それぞれの家系を尊重し、対等に扱います。
両家墓自体は昔からあるのですが、家墓が主流でしたから、あまり一般的な供養の方法ではありませんでした。
しかし、近年の核家族化や、男女平等の意識が高まりによって、少しずつ増えている形態です。
また、夫側に継ぐべき墓がない場合や、妻が家墓に入りたくないというケースでも選ばれることがあります。
個人墓
個人墓は、個人一人だけが埋葬される墓で、家族や夫婦の墓とは異なり、個人の意思や生き方を尊重したお墓の形です。
自分自身のためだけの墓を生前に用意することもあります。
生涯独身である場合や子供がいない場合、または家族や親族と別の墓に入りたいという個人の意志が尊重されるもので、遺骨の管理や供養は、親しい友人や親族が行うことが一般的です。
個人主義やライフスタイルの多様化が進む中で、家族や夫婦に縛られない選択肢として増えています。
夫婦墓
夫婦墓は、夫婦二人だけが埋葬されるお墓です。家族や親族の墓とは異なり、夫婦だけで一緒に眠ることを目的としています。
夫婦が一緒に埋葬されることを希望する場合に選ばれ、通常、子供たちはこの墓には入らず、別の墓を選ぶことが多いです。
夫婦の絆を重んじ、夫婦だけで一緒にいたいという希望や、家墓に入ることを望まないという個人的な考えから、夫婦墓が選ばれます。
もしくは、家族や親族の間でトラブルを避けたいという理由で選ぶ人も多いです。
共同墓
共同墓は、複数の人が一つの墓に共同で埋葬される形式です。血縁関係がない人々が一緒に埋葬されることも多く、個別の墓を持たずに、他の人々と共有することを前提としています。
遺骨を個別に管理するのではなく、他の人々と共に一つの墓に入ることで、管理や費用の負担が軽減されます。
合葬墓や、自治体が提供する共同墓などがあります。経済的な理由や、個別の墓を持たないライフスタイルが増える中で、お墓に費用をかけたくない人や管理を楽にしたい人に支持されています。
供養の形の違いによるお墓の種類
供養の形の違いに基づくお墓の種類も、多様化しています。
特に、現代社会におけるライフスタイルの変化や家族構成、宗教観の多様化に対応するため、伝統的な墓石墓に加え、供養や管理の方法に特化したお墓が増えてきました。
一般墓
お寺や霊園に建てる、昔ながらのお墓のことです。永代使用料を支払って区画を所有し、そこに墓石を立てます。
毎年管理費を払い、先祖代々、受け継いでいきます。
家墓のことを一般墓という場合もあります。
永代供養墓
永代供養墓は、個人や家族が墓の管理を行うのではなく、寺院や霊園が供養と管理を行う形式の墓です。
家族が墓参りをすることが難しい場合や、子孫がいない場合などに適した供養の方法です。
通常、一定期間(33年、50年など)供養が行われ、その後、他の遺骨と一緒に合祀されることが一般的です。
個人、夫婦、家族で利用できるものもあれば、最初から他の人々と一緒に供養される合葬形式のものもあります。
また、都市部では生活の忙しさや墓地までの距離の問題から、頻繁に墓参りに行けない場合が多いです。お墓に足を運ばなくても供養をしてもらえるという点で、希望する人が増えています。
納骨堂
納骨堂は、屋内に設置された墓所で、遺骨を専用のスペースに安置する形式のお墓です。
従来の屋外に墓石を建てるスタイルとは異なり、主に都市部で、スペースの節約や利便性の面から利用する人が増えています。
遺骨を個別の棚や箱、仏壇のような専用スペースに納める形で管理しているため、遺骨は雨風にさらされることがなく、天候を気にせず参拝することができます。
屋内施設ですから、都市部の限られたスペースを有効活用でき、土地を購入せずに利用できる点が大きなメリットでしょう。
納骨堂が増えてきたのは、都市化が進む中で、墓地の確保が難しくなったことや、土地の価格が高騰していることが背景にあります。
また、家族が遠方に住んでいる場合や、墓参りの頻度が少ない家族にとって、都市部にあってアクセスがしやすい納骨堂は非常に便利です。
樹木葬
樹木葬は、墓石の代わりに樹木を墓標として、自然の中に遺骨を埋葬する自然葬のひとつです。
墓地全体が公園のように自然に溶け込み、環境への配慮がなされた供養の方法として注目されています。
従来の墓石を立てるスタイルとは異なり、自然の中で静かに眠ることができると人気も高まっています。
個人単位で埋葬する場合もあれば、家族で一緒に埋葬する形式のものもあり、樹木葬専用の墓地では、散策路や花壇などが設置され、環境と調和した美しい景観が整えられていることが多いです。
また、土地の使用が限られている都市部でも、樹木葬は場所を取らず、自然と共存できる形態として注目されています。
墓石の維持管理や高額な土地の購入を必要としないため、経済的負担が少ないことも、人気が高い理由の一つです。
墓地・墓石を購入しない供養の種類
墓地や墓石を購入せず、遺骨の管理や供養を行う方法として、散骨と手元供養(自宅墓)が近年注目されています。どちらも、従来の墓地への埋葬とは異なり、個人や家族の希望に応じた新しい供養の形です。
散骨
散骨は、遺骨を特定の場所に撒くことで、自然に還す供養の形です。遺骨を粉末状にした上で、山や海、森林、川などに撒いて供養します。
特定の墓地や墓石を必要とせず、管理費や維持費もかかりません。
ただし、日本では法律上、明確に散骨を禁止する規定はありませんが、他人の迷惑をかけない範囲で行うことが求められます。
観光地など、条例によって散骨が禁じられている場所もあります。個人で勝手に好きな場所に撒いて良いわけではないため、散骨を専門に行っている業者に依頼して行うのが一般的です。
船をチャーターし、沖まで出て散骨しますが、業者に委託して行ってもらう代理散骨も可能です。
手元供養(自宅墓)
少子高齢化や核家族化が進む中で、後継者がいないため墓地を持たない選択肢を検討する人が増えています。
特に、遠方の墓地に頻繁に行けない家族や、故人をより身近に感じたいという理由から、手元供養が注目されています。
手元供養は、遺骨の一部を自宅で保管し、家族が日常生活の中で故人を偲びながら供養する方法です。自宅に故人の遺骨や遺品を置くことで、常に故人を近くに感じながら供養できます。
遺骨を小さな骨壷やオブジェに収めたり、アクセサリーなどに加工して身につけたりします。遺骨すべてを自宅で保管するのではなく、一部を手元に残し、残りを散骨したり、他の形で供養するケースもあります。
また、自宅に設置する手軽な「自宅墓」も登場しており、部屋の一角に故人のための小さな祭壇を設けるなど、インテリアに溶け込む形で供養が行われています。
埋葬場所の違いによるお墓の種類
埋葬場所の違いによるお墓の種類をご紹介します。
管理者や利用条件、費用などによって、寺院墓地、公営墓地、民間墓地、みなし墓地といった選択肢があり、それぞれに異なる特徴があります
寺院墓地
寺院墓地は、主に仏教寺院が管理運営する墓地で、日本の伝統的な埋葬場所です。
日本では古くから、仏教寺院が地域社会の中心的な役割を果たしており、墓地もその一環として運営されてきました。
寺院墓地は、地域住民の宗教的な中心地として存在しており、今でも多くの家族が檀家として寺院墓地を利用しています。
お寺でお墓を建立する際には、その寺院の檀家(だんか)になることが前提です。檀家になると、寺院に対して定期的な供養や行事への参加、寄付を行うことが求められることが多いです。
少子高齢化や都市化の進展に伴い、寺院墓地の利用者は減少傾向にある地域もあります。特に若い世代が都市部に移住することで、地方の寺院墓地は管理が難しくなるケースも増えています。
一方、都市部の寺院墓地は、宗教にこだわらずに利用できる「永代供養墓」や「樹木葬」などの新しい形式を提供する寺院も増えています。このような場合、檀家にならなくてもお墓を建てられることもあります。
公営墓地(霊園)
公営墓地(霊園)は、地方自治体(市区町村や都道府県)が運営する公共の墓地や霊園です。
墓地利用料や維持費が比較的安価で、誰でも利用できるため、人気があります。自治体によって利用条件が定められており、主にその地域に住んでいる人が対象です。居住年数や家族構成などの条件が設定されることもあります。
希望者が多い場合は、墓地の使用権を抽選で決定することが一般的です。抽選に当たれば利用できますが、希望者が多い地域では、当選するまで何年も待つこともあるため、必要な時にすぐ利用できるとは限りません。
また、宗教的な制約が少なく、どの宗派でも利用できることが特徴です。
民間墓地(霊園)
民間墓地(霊園)は、民間の企業や宗教法人が運営する墓地で、寺院墓地や公営墓地に比べて自由度が高いのが特徴です。
規模が大きく、充実した施設やサービスが提供されていることが多いです。民間墓地は、宗派を問わず誰でも利用できる場合が多く、宗教的な制約も少ないため、自由な供養方法を選択できます。
民間墓地は、霊園全体が公園のように整備されていることが多く、駐車場や休憩施設、法要施設など、充実した設備が整っています。
バリアフリー対応や、花や緑に囲まれた環境など、快適にお墓参りができるよう工夫されています。
みなし墓地
みなし墓地は、法律上正式に墓地として登録されていないものの、事実上、墓地として使用されている場所を指します。
墓地埋葬法が施行された昭和23年以前からある墓地で、法律的には公営墓地や民間墓地と異なるものの、地域の習慣や伝統に基づいて使用されており、長年にわたって墓地として機能してきた場所です。
みなし墓地は、規模が小さく、管理体制が整っていないことが一般的です。そのため、後継者がいなくなると維持が困難になることが多いです。
従来型のお墓の墓石の種類
従来型のお墓の墓石には、さまざまな形やデザインがあります。墓石の種類についても解説します。
和型墓石
和型墓石(わがたぼせき)は、日本の伝統的な墓石の形式で、古くから日本で一般的に使用されてきた墓石のスタイルです。
縦長の形状が特徴で、重厚なデザインが多く、仏教や日本文化の影響を強く受けています。
石塔が複数の部分から構成されており、一般的には、墓石の頂上部に家名(○○家之墓)が彫られ、その下に戒名や故人の名前が刻まれることが多いです。
石の質感や彫刻の精巧さが強調され、いわゆる「家墓」として、家族や子孫が供養を続ける場であり、一族の象徴としての役割を果たします。
多くの家では、先祖代々の墓として使用され、新たな遺族が亡くなる度に戒名を追加していきます。
和洋墓石
和洋墓石は、日本の伝統的な「和型墓石」と西洋から導入された「洋型墓石」の要素を組み合わせたデザインの墓石です。日本文化の美意識と洋風のシンプルさを融合させた、近年人気が高まっている形式です。
従来の縦長で厳かな和型に対し、横幅を広げたり、彫刻や装飾を控えめにするなど、現代的なデザインが特徴です。和型の上に横長の石を重ねたり、洋型のベースに和風の彫刻を施すなど、和洋の要素を自由に組み合わせることができるため、個性的なデザインが可能です。
洋型の低い構造を取り入れているため、従来の和型墓石に比べて清掃やメンテナンスがしやすく、手入れが簡単です。
また、都市部では和型墓石のスペースが限られることもあり、よりコンパクトで機能的な和洋墓石が増えています。
洋型墓石
洋型墓石は、海外、特に欧米で一般的に使われているスタイルの墓石です。日本では比較的新しい形式ですが、シンプルでスタイリッシュなデザインから、最近では洋型墓石を選ぶ人が増えています。
洋型墓石は、横長の台座の上に立方体や長方形の石を置いた構造が一般的です。和型墓石のように縦長ではなく、低い位置に設置されることが多く、全体的にシンプルで現代的な印象を与えます。
和型墓石に比べて石材の使用量が少なく、加工も簡単なため、比較的コストが抑えられることが多いです。
デザイン墓石
デザイン墓石は、従来の規格にとらわれない個性的な墓石です。故人の趣味や生き方、家族の思いを反映させた自由なデザインが特徴で、近年、個人の価値観を尊重した墓石として注目されています。
デザイン墓石は、完全にオーダーメイドで作られるため、墓石の形状、彫刻、装飾に至るまで、家族の希望に合わせたデザインが可能です。
たとえば、故人の趣味にちなんだモチーフを取り入れたり、象徴的なシンボルやメッセージを刻んだりすることができます。
従来の和型墓石では主に御影石などが使用されますが、デザイン墓石では様々な石材や素材が使われることがあります。ガラスや金属を組み合わせたり、アート作品のような仕上がりを目指すこともあります。
また、家族に負担をかけず、自分自身の最期を自分らしい形で表現したいと考える人が増えたことも背景にあります。
五輪塔
五輪塔は、日本の仏教における伝統的な墓石の形態で、古代から受け継がれてきた象徴的な塔形の墓です。仏教的な宇宙観を反映した形で、特に禅宗などでよく見られます。
五輪塔は、平安時代から鎌倉時代にかけて広まりました。五つの部分で構成され、下から「地輪」「水輪」「火輪」「風輪」「空輪」という五つの部分が積み重なっており、これらが宇宙の成り立ちを表しています。
五輪塔は、比較的大型で、厳かな雰囲気を持っています。歴史的な寺院や古代の墓地などで多く見られ、その造形は日本の仏教文化の象徴ともいえます。
現在でも、特に禅宗や浄土真宗などの寺院墓地で五輪塔が建てられることがあり、深い宗教的意義を持つ墓石の一つです。
改めてお墓を建てる意味を考える
お墓を建てる意味は、古代から現代に至るまで時代とともに変化してきました。
古代では権力を誇示する意味があった
古代のお墓は、主に権力者や支配者階級が、自らの権力や地位を誇示するための象徴的な役割を果たしていました。
特に、古代エジプトのピラミッドや日本の古墳などはその典型です。日本でも、古墳時代(3世紀~7世紀頃)にかけて、天皇や有力な豪族が巨大な古墳を築きました。
これらの古墳は、単なる埋葬の場所を超え、支配者の威厳とその一族の繁栄を示す重要な建造物でした。特に、有名な「前方後円墳」の形は、彼らの権威と支配地域の広がりを象徴しています。
お墓の大きさや華やかさは、その人が生前どれだけの権力を持っていたか、どれほど社会的に重要な人物だったかを示すものでした。
現代では故人を弔い感謝するためのもの
現代のお墓は、故人を弔い、感謝の気持ちを表す場としての役割が中心となっています。お墓は、家族や友人が故人を思い出し、祈りや感謝の意を捧げる場所であり、故人の魂を安らかにするための場所です。
家族や友人が定期的に訪れ、花を供えたり、掃除をしたりすることは、故人に対する感謝や尊敬を示す行為と考えられています。お盆や彼岸の際にお墓参りをする文化も、この感謝の気持ちを表す重要な儀式です。
日本の仏教的な影響が強く、仏教では死者が成仏し、安息の場所を得ることが重要とされています。お墓はそのためのシンボルであり、故人の霊を供養し、彼らが安心して安らかに過ごせる場所を提供する役割を担っています。
自分にあったお墓の選び方
自分に合ったお墓を選ぶ際には、以下のポイントを意識してみてください。より満足度の高いお墓を選ぶことができるでしょう。
お墓に求める条件を洗い出す
自分にとって理想のお墓を選ぶためには、まず具体的な条件を明確にすることが大切です。以下の点を考えてみましょう。
宗教的な観点
仏教、神道、キリスト教など、どの宗教に基づくお墓が適しているかを考えます。また、宗教に関するしきたりや儀式がどうなるかも重要です。
デザインとスタイル
和型墓石や洋型墓石、デザイン墓石など、どのような形やスタイルを望むかを洗い出します。また、墓石の装飾や彫刻の内容も考慮しましょう。
立地と環境
お墓の場所は重要な要素です。交通の便や周囲の環境、景観、静けさなどを考え、訪れやすい場所を選ぶことが大切です。家族や親族がアクセスしやすい場所にあると良いでしょう。
維持管理の手間
お墓を維持するための手間や費用も考慮します。特に、定期的な掃除や供養の手間をどうするか、納骨堂や共同墓などの選択肢も含めて検討します。
予算内で収めるための情報収集が大事
お墓を選ぶ際には、予算を明確にし、情報収集を行うことが重要です。
お墓の購入には、墓地の利用料、墓石の購入費、管理費用など、さまざまな初期費用がかかります。それぞれの費用を具体的に見積もり、トータルの予算を設定しましょう。
それから、さまざまなお墓の情報を収集します。また、霊園や石材店の見学を行い、実際の雰囲気やサービス内容を確認することも大切です。口コミや評価を参考にするのも良い方法です。
墓石にこだわりたいなら石材店が指定されていない墓地や霊園を選ぶ
お墓の石材にこだわりたい場合は、石材店が指定されていない墓地や霊園を選びましょう。
一部の墓地や霊園では、指定された石材店でしか墓石を購入できない場合がありますので、注意してください。
自由に石材店を選べることで、複数の店で価格や石材の質を比較できます。これにより、予算内でより高品質な石材を選ぶことが可能です。
また、様々な石材の中から自分に合ったものを選ぶことで、個性的なお墓を作ることができます。
お墓を建てるまでの手順と流れ
お墓を建てるには数ヶ月時間がかかります。出来上がるまでの手順について、説明します。
納骨できるまでは2~3ヶ月かかるのが普通
お墓の種類や墓地の場所を選ぶには、いくつかの候補を考慮し、比較検討する必要があります。
墓地や霊園の区画を購入するための契約や書類の手続きなどもありますから、2~3ヶ月の期間がかかることがあります。
行政手続きに関する時間も必要ですし、墓石の設置工事が行われるまでの時間も考慮しなければなりません。工事のスケジュールや天候によっても遅れが生じることがあります。
希望する供養の方法を決めて墓地・霊園を探す
供養方法には、従来のお墓(墓石)、納骨堂、樹木葬、散骨など多くの選択肢があります。自分や家族の価値観、故人の意向などを考慮し、どの方法が最も適切かを検討します。
希望する供養方法が決まったら、それに適した墓地や霊園を探します。インターネットや書籍、地元の情報誌などを利用して、候補地の情報を集めましょう。
また、見学を行って実際の雰囲気を確認することも重要です。
見積もりをとって費用を確認する
お墓にかかる費用は、墓地の購入費用や墓石の価格、維持管理費用など多岐にわたります。しっかりとした見積もりを取り、予算を把握することが重要です。
選んだ墓地や霊園に対して、必要な費用の見積もりを依頼します。これには、初期費用、墓石の設置費用、維持管理費用が含まれます。
見積もりには、各項目の詳細な内訳が含まれているか確認してください。特に、隠れた費用(例:管理費用、供養にかかる費用)についても確認し、総額を把握しておくことが重要です。
同じ条件でも、業者によって価格が異なることがあるため、複数の見積もりを取ってしっかり比較することが重要です。
墓地・霊園の区画の購入
納得のいく費用が確認できたら、次は墓地や霊園の区画を購入する手続きに進みます。購入する前に契約書の内容をしっかりと確認しましょう。
契約書には、区画の詳細、管理費用、解約条件、埋葬のルールなどが記載されているため、細かい点を見落とさないように気をつけてください。
実際に墓地を訪れ、自分が希望する区画を選びます。周囲の環境や交通の便、家族の訪問のしやすさも考慮しながら選定します。
石材店の手配
自分が希望するスタイルや予算に合った石材店を選びます。複数の石材店に見積もりを依頼し、比較検討することで、より良い選択ができます。
墓石のデザインや彫刻、石材の種類などを相談し、具体的なデザインを決定します。自分の希望をしっかりと伝え、納得のいく形に仕上げてもらうことが重要です。
施工の日程を調整し、工事のスケジュールを確定します。施工には数週間から数ヶ月かかる場合があるため、早めに計画を立てることが必要です。
納骨のための工事
納骨の日程を決め、家族や親族と相談します。あわせて開眼法要を行う場合は、その準備も合わせて行います。
墓石の設置工事が完了したら、最終的に工事の内容を確認します。墓石が正しく設置されているか、デザインや彫刻が希望通りであるかを確認します。
お墓が完成したら、花や供物、必要な道具などを用意し、納骨式に臨みます。納骨の儀式には、家族や親族が集まり、故人をしっかりと弔う時間を持つことが大切です。
まとめ
お墓の種類について、詳しく解説しました。家族の単位や埋葬先の種類によっても違いがあります。
昔ながらの家墓が主流ではありますが、夫婦墓や個人墓、共同墓も増えてきています。また、お墓を建てない選択肢として、散骨や手元供養を選ぶ人もいます。
お墓を建てる場合には、従来の和型墓石以外の形、デザインも増えています。
自分にあったお墓の選び方についてもご紹介しましたので、自分らしい、満足のいくお墓を建てることができるでしょう。
この記事の監修者
天井 十秋
大阪・東京を始め、全国で「粉骨」や「散骨」など葬送事業を10年間以上携わっている天井十秋です。
ご遺骨の専門家として多くの故人様の旅立ちをサポートさせていただいております。
ご遺族様や故人様の想いに寄り添った、丁寧な対応と粉骨をお約束いたします。
ご供養のことでお悩みがございましたら、是非お気軽にご相談ください。