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永代供養費用は誰が払うべき?費用の分担方法や内訳について解説
永代供養費用は誰が払うべきなのかと疑問をお持ちの方へ、永代供養の費用の基本的な考え方について詳しく解説します。
費用負担の方法はいくつかありますので、親族同士で揉めないように、よく話し合うことが大切です。
Contents
永代供養とは
永代供養とは、ご遺族に代わって、寺院や霊園が永い間、つまり「永代」にわたってご遺骨を管理し、供養してくれる埋葬方法です。
一般的なお墓では、お墓の所有者がそれぞれ管理をしていますが、永代供養にすれば寺院や霊園が管理をしてくれるのです。
お墓の管理を続ける後継ぎがいない、または遠方に住んでいて頻繁にお墓参りに行けない、お墓の管理が難しくなってきた人が増えており、それに伴って永代供養を考える人も増えています。
寺院や霊園が永代にわたって供養してくれるため、無縁仏になる心配がありません。
埋葬方法も、納骨堂、樹木葬など、さまざまな選択肢があります。
永代供養の費用は誰が払うべきなのか?支払い方3つのパターン
一般的には、以下の3つのパターンが考えられます。
- 祭祀承継者が支払う
- 家族や親族で分担する
- 納骨者が生前に支払う
それぞれのパターンについて、詳しく見ていきましょう。
祭祀承継者が支払う
祭祀承継者とは、お墓や仏具などの「祭祀財産」を受け継ぐ人のことです。一般的には、故人の子供や孫など直系尊属または直系卑属が祭祀承継者となります。
それ以外にも、個人が遺言で指定する場合、家族会議で決定する場合などがあります。祭祀承継者を決める流れは、民法897条で定められています。
従来から、お墓の管理や供養は、その家の後継者が行うことが一般的でした。そのため、祭祀承継者が永代供養の費用を負担するという考え方が根付いています。
もし、祭祀財産の継承者が、遺産もすべて相続しているなら、その人が全額負担すべきでしょう。
家族や親族で分担する
経済的な事情や、兄弟姉妹が多い場合など、様々な理由で家族や親族で費用を分担する場合があります。
分担する割合や方法は、家族間で話し合って決めるのが一般的ですが、遺産を分割して相続したなら、その割合で負担することが多いです。
納骨者が生前に支払う
納骨を希望する人が、生前に永代供養の契約を結ぶことです。
核家族化が進み、お墓の在り方も変わっていく中で、先祖代々のお墓は墓じまいし、子供や孫に負担をかけないよう、永代供養墓を自分で選んで購入するという人も増えてきました。
費用を事前に準備できますし、自分が希望する霊園や墓を選べる、費用の計画が立てやすいというメリットがあります。
永代供養の費用を支払う期間について
永代供養の費用を支払う期間は、寺院・霊園によって違いがあります。
最初に一括ですべて支払う
契約するときに、永代供養料や諸費用をすべて一括して支払うパターンです。
合祀墓はこのパターンが多く、管理費も含まれていますので、その後の支払いが発生しません。
個別墓は安置期間が過ぎるまで
個別墓に納骨した場合は、永代供養料にプラスして、個別の安置期間中の管理費が発生することがあります。
永久に個別管理されるわけではなく、十七回忌、三十三回忌など一定の期間を過ぎると合祀されますので、その期間を過ぎると管理費も不要となります。
生前契約は納骨前に管理費がかかる
永代供養墓を生前契約した場合、実際に納骨するまでの間は管理費が発生することがあります。
契約者が亡くなり、納骨されれば、管理費が不要となるケースです。
永代供養の費用を誰が払うべきか決めるときに注意したい点
永代供養の費用を誰が払うべきかは非常にデリケートな問題であり、一概にこうだと断言することは難しいです。
ですから、誰が払うべきかを決めるときは、よく話し合うことが大切です。
長男・長女だからと一人に押し付けない
祭祀財産を継ぐ人がいるからといって、その人に費用負担をすべて押しつけるのは考えものかもしれません。
時代は変わっているのですから、長男・長女だという理由だけで、費用負担まで押し付けてしまうのは良くありません。
家族や親族で、よく話し合い、協力していくことが大切です。
故人様の遺言があればそれを尊重する
もし故人様が、費用についてこうしてほしいという遺言を残している場合、もしくは意向を家族に伝えている場合は、それに従うのが一番良いです。
それぞれの考え方も尊重する
故人様の子供、兄弟、親戚などそれぞれの世代で考え方も違うでしょう。お墓に対する価値観も人それぞれですし、経済状況も違います。
みんなが公平に負担できるようにといっても、そもそも公平とは何か、そこから考え方が合わない可能性もあります。
ですから、「こうあるべき」と自分の考えを押し付けずに、みんなが納得できるような形で負担し合うのが良いでしょう。
一括か分割か、費用分担の方法についてもよく話し合う
たとえば分担して支払おうと話し合いができたとして、どのように分担するのか、細かく話し合っておくことも必要です。
永代供養料は、一括して最初に払うパターンが多いのですが、中には継続して管理費が毎年発生する寺院や霊園もあります。
その場合、管理費は誰が払い続けるのか、その管理費も分担するのかなど、きちんと話し合って決めておかないと、あとあとトラブルになる可能性があります。
永代供養はいくらかかる?費用の内訳
では、永代供養はどのくらいの費用がかかるのでしょうか?内訳を見てみましょう。
永代供養料
永代にわたって供養してもらうための基本料金です。費用は、納骨する場所(納骨堂、樹木葬、合祀墓など)や、契約内容によって大きく変わります。
- 合祀墓:比較的費用が安く、5万円~30万円程度が相場
- 集合墓:個別のスペースに納骨するタイプで、10万円~30万円程度が相場
- 個別墓:個人の墓石を建てるタイプで、100万円以上かかる場合もある
この費用は、あくまでも目安です。地域によってもかなり差があります。
彫刻料(刻字料)
墓誌に故人様の名前を刻むための料金です。30,000円前後が相場です。
維持費(管理費)
お墓を管理するための費用で、年間10,000円~15,000円くらいが相場です。
ただし、永代供養の場合は、最初に払う永代供養料に含まれていることがほとんどで、後から追加で払うケースは少ないです。
永代供養の費用を抑える方法
永代供養の費用を少しでも抑えたいとお考えなら、以下の点を考慮してみてください。
合祀墓にすると費用を抑えられる
お墓のタイプによって、費用にかなり差が出ます。個別墓にこだわりがなければ、合祀墓にすることで費用を抑えられます。
ただし、一度合祀をすると、ご遺骨をあとから取り出すことはできません。費用だけでなく、合祀墓とは何かをよく理解してから選びましょう。
また、永代供養では、個別墓や集合墓を選んでも、三十三回忌など一定の期間がたつと、合祀されるケースがほとんどです。
複数の寺院・霊園を比較することが大事
一つの寺院・霊園だけを見て決めてしまうと、大幅に予算を超過してしまう可能性もあります。
いくつかの霊園の費用を比較して、納得できるところに決めましょう。
できれば実際に見学をして、墓地の雰囲気なども見て決めることをおすすめします。
まとめ
永代供養の費用は、祭祀承継者、家族・親族、生前の納骨者など、様々なケースがあります。費用負担は、故人の遺言や家族間の話し合いによって決まります。
長男・長女だからといって、一方的に負担を押しつけるのは避け、全員が納得できるよう話し合うことが大切です。
費用は、納骨する場所や契約内容によって大きく異なります。合祀墓は費用を抑えられますが、個別墓は高額になる場合があります。複数の霊園を比較し、ご自身の状況に合った方法を選びましょう。
この記事の監修者
天井 十秋
大阪・東京を始め、全国で「粉骨」や「散骨」など葬送事業を10年間以上携わっている天井十秋です。
ご遺骨の専門家として多くの故人様の旅立ちをサポートさせていただいております。
ご遺族様や故人様の想いに寄り添った、丁寧な対応と粉骨をお約束いたします。
ご供養のことでお悩みがございましたら、是非お気軽にご相談ください。